低FODMAP食について
低FODMAP食について
過敏性腸症候群など、お腹の調子を崩しやすい方はお食事の内容を気にされることが多いと思います。栄養のバランスも大切であり、極端な食事制限は望ましくありませんが、欧米を中心に低FODMAP食の有効性が報告されています。FODMAPとは小腸で吸収されにくく、大腸で発酵しやすい糖類のことであり、”Fermentable(発酵性)”、”Oligosaccharides(オリゴ糖)”、”Disaccharides(二糖類)”、”Monosaccharides(単糖類)”、”And Polyols(ポリオール)”の頭文字を取ったものです。
高FODMAP食材・食品の例
○穀物:小麦、大麦、ライ麦、パン、パスタ、うどん、ラーメン
○野菜:たまねぎ、にんにく、長ねぎ、ごぼう、さつまいも、さといも
○果物:柿、すいか、桃、さくらんぼ、りんご、梨、マンゴー、メロン、アボカド
○きのこ・海藻:しいたけ、えのき、マッシュルーム、昆布
○豆:大豆、納豆、豆乳、いんげん豆、ひよこ豆、あずき
○肉・魚:ソーセージ、加工肉、魚の缶詰
○乳製品:牛乳、アイスクリーム、ヨーグルト、生クリーム、プロセスチーズ、クリームチーズ
○調味料・甘味料:トマトケチャップ、はちみつ、オリゴ糖
○その他:カシューナッツ、ピスタチオ、アーモンド、烏龍茶、コーラ
FODMAPの摂取を控えることで、ガスが減りお腹の張りが緩和されたり、便通の乱れが緩和される場合があります。日常的に良く摂取するものが多いと思いますので、すべてを避けようとするのではなく、合わないものを探すように心がけるのが良いでしょう。小麦にはグルテンが多く含まれており、グルテンによるお腹の不調を認めている場合もありますので、気になる方は小麦の摂取を控えてみるところから試してみると良いかもしれません。
監修:桜上水消化器内視鏡・呼吸器内科広瀬クリニック
副院長 廣瀬雄紀